『狭山事件』 上映用チラシ <1990年(平2)>
 『狭山事件』 上映用チラシ
 
 小池監督はかつて事件に翻弄された肉親、友人、職場の仲間などを歴訪し、その渦中にあって、ひとり一人を襲った最初の感触と直感を引き出している。その際、監督の携えた、二十七年前の石川一雄さん直筆の上申書の文字の写真がものを言う。その誤字が多く書き慣れない文字のアップが語りかけるものはゆるがない。真犯人の脅迫状の文章、筆跡との違いから始まる監督と証言者との語らいは静かである。それだけに不気味さを湛えている。